世界中で、情報セキュリティに関する法律やルールがどんどん増えて、内容も厳しくなっています。こうした中で、企業や組織は、セキュリティリスクへの対応方法や、自分たちの対策が法律にきちんと合っているかどうかを、もっとしっかり考える必要があります。でも、本当にその準備はできているのでしょうか?
私たちは、このレポートに書かれている情報が、企業が自分たちのコンプライアンス(法令順守)とセキュリティの取り組みを見直すのに役立つと考えています。今回の調査で分かった、特に重要なポイントを紹介します。
ポイント1:
ほとんどの回答者は、「セキュリティ」と「コンプライアンス」はとても深く関係していると考えています。このことをふまえて、Adviseraは2019年6月12日から18日まで「コンプライアンスと情報セキュリティはどう関係しているか?」というテーマで、605人を対象に調査を行いました。回答者は、世界中のいろいろな業界で働いている人たちで、多くは中小企業のITやセキュリティの担当者でした。調査は匿名で行われました。
この調査の目的は、「セキュリティ」と「コンプライアンス」の関係を調べて、次のようなことを明らかにすることでした。
ポイント2:
「コンプライアンス」は、監査担当者や外部のチェックを受けるときに、それに合格することがとても大切ですが、「セキュリティ」はその点では少し違うようです。つまり、コンプライアンスは「見せること」が重視されるのに対し、セキュリティは「守ること」が中心だと言えます。
ポイント3:
回答者たちは、セキュリティの問題が起きる主な原因は、技術的なミスよりも「人」や「組織の仕組み」にあると考えています。つまり、どんなに技術で守っていても、人の行動や会社の体制がしっかりしていないと、リスクはなくならないということです。