2023年8月9日水曜日

デザインレビュー


 医療機器メーカーは、デザインレビューをチェックボックスのチェックとしてではなく、ユーザーのニーズを満たす医療機器の設計を支援し、成功する設計を提供するための付加価値として考える必要があります。
デザインレビューは、ISO 13485:2016およびFDAを満たすための規制要件です。また、設計・開発プロセスが順調に進み、計画された期待に応えていることを確認する手段でもあります。デザインレビューは、下図に示すように、プロジェクト全体を通して実施する必要があります。ここでは、生産的で成功するデザインレビューを実施するためのヒントを提供します。

デザインレビューの詳細に入る前に、規制要件を見てみましょう:
ISO 13485:2016:7.3.5項 設計及び開発のレビューでは、以下のように述べられている:適切な段階で、計画され文書化された取り決めに従って、設計及び開発の体系的なレビューを実施する。
適切な段階で、計画され文書化された取り決めに従って、設計・開発の体系的なレビューを実施すること:
a) 要求事項に適合する設計及び開発の結果の妥当性を評価する b) 必要な処置を特定し提案する。
このようなレビューの参加者には,レビューの対象となる設計及び開発段階に関係する部門 の代表者及びその他の専門要員を含まなければならない。
レビューの結果及び必要な処置の記録は維持し、レビュー中の設計の特定、関係者及びレビューの日付 を含むものとする(4.2.5 参照)。
FDA 21 CFR Part 820.30(e)には次のように記載されている:
各製造者は、設計結果の正式な文書化されたレビューが、装置の設計開発の適切な段階で計画され、実施されることを確実にするための手順を確立し、維持しなければならない。その手順では、各設計レビューの参加者に、レビューの対象となる設計段階に関係する全機能の代表者、レビューの対象となる設計段階に直接的な責任を持たない個人、及び必要な専門家が含まれることを保証するものとする。設計の特定、日付、レビューを実施した個人を含むデザインレビューの結果は、設計履歴ファイル(DHF)に文書化しなければならない。
このように、ISO 13485:2016とFDAの要求事項は非常に類似していますが、FDAの要求事項で唯一追加されたのは、「独立した専門家」の要求事項です。

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